社会福祉法人とは

平成28331日に公布された社会福祉法改正案が平成2941日から施行され(一部が平成2841日に施行済み)、社会福祉法人制度改革が本格的に始まっています。これにより、一定規模以上の法人には、公認会計士または監査法人による会計監査が義務付けられるなど、社会福祉法人をとりまく環境は大きく変わってきております。

本シリーズでは、社会福祉法人制度とその改革の概要を解説していきたいと思います。

 

【社会福祉法人とは】

社会福祉法人とは、社会福祉法第2条に定められている社会福祉事業(第1種社会福祉事業及び第2種社会福祉事業)を行うことを 目的として、社会福祉法の規定により設立される法人です。旧民法の規定によって設立された社団法人または財団法人の特別法人として、昭和26年の社会福祉事業法制定時に社会福祉法人制度が創設されたことが始まりです。

社会福祉法人制度は、社会福祉事業の公共性から、その設立運営に厳格な規制が加えられており、社会福祉法人の設立等には、厚生労働大臣(事業が2以上の地方厚生局にわたり、かつ、全国組織として設立される法人等)若しくは都道府県知事または市長(特別区の区長を含む)の許可が必要とされています。

 

【社会福祉法人が行うことのできる事業】

社会福祉法人が行うことが認められている事業は、①社会福祉事業、②公益事業、そして③収益事業です。主要事業である社会福祉事業は、社会福祉法上、①-a 第一種社会福祉事業と①-b 第二種社会福祉事業に分類されます。

-a 第一種社会福祉事業

経営主体が原則として行政または社会福祉法人に限定されている、主に入所施設サービスです(その他の者が行う場合には都道府県知事の許可が必要になります)。

児童福祉法に規定される乳児院・児童養護施設・障害児入所施設等を経営する事業、老人福祉法に規定される養護老人ホーム・特別養護老人ホーム等を経営する事業などがこれに該当します。

-b 第二種社会福祉事業

主に在宅サービスであって、経営主体には原則として制限はありません。

児童福祉法に規定される障害児通所支援事業や児童自立生活援助事業、老人福祉法に規定される老人デイサービス事業や小規模多機能型居宅介護事業、身体障害者福祉法に規定される身体障害者生活訓練等事業などがこれに該当します。

② 公益事業

社会福祉と関係のある公益を目的とする事業のことをいいます(社会福祉と関係のない事業を行うことは認められません)。介護老人保健施設や有料老人ホームの経営などの事業がこれに該当します。

③ 収益事業

その収益を社会福祉事業または公益事業の財源に充てることを目的とする事業のことをいいます。法人所有の不動産を活用して行う貸しビルの経営、駐車場の経営、公共的な施設内の売店の経営などの事業がこれに該当します。

 

 

【社会福祉法人の数】

社会福祉法人数は、高齢者層の増加スピードに歩調を合わせるように近年ますます増加しており、直近の10年で11%増加し、平成28年3月31日現在のデータでは20,000法人を超えいます。(平成29年度厚生労働白書 資料編データより)

 

 

【社会福祉施設の推移】

施設の数や定員も同様に増加傾向にあります。高齢者の増加に伴って、特別養護老人ホームや老人デイケアセンターは増加傾向にあります。出生数の減少により子供の数自体は減少し続けているが、女性の働き方の多様化等やそれに伴う待機児童問題などに対応して、保育施設の数自体は近年増加しています。障害者支援施設がやや減少していますが、社会福祉施設全体としては、施設の数も定員数も増加しています。