第8回 その他の論点

今回は第3回から第7回までで紹介しきれなかったその他の論点についてお伝えします。難解で複雑なものもありますが、できるだけわかりやすく簡潔に解説します。

 

(未使用商品券の取り扱い)

百貨店やスーパーが商品券を発行した場合は、従来は長期間使用されない商品券について法人税法に従い5年経過後に収益計上するという実務が多かったと思われます。しかし、本基準上では将来の使用率を見積もった上で今後使用されないと見込まれる部分(非行使部分)を算定します。当該部分について、商品券が使用された部分と比例的に収益計上することとなります。つまり全体の10%が行使されないと見積もった場合は、消費券を100使用した場合、未使用部分として10(100×10)を追加で収益計上することとなります。

 

(入会金)

入会金のように、顧客からその後の返金が不要な支払を受ける場合に当該部分の収益認識時期についても会計基準上明確化されました。その支払が現在のサービス(例:入会するというサービス)なのか、将来のサービス(月額会費の前払等)なのかで収益認識時期が異なるとしています。入会するというサービスであれば、例えば入会日に一括で収益計上することになりますし、会費前払等の特定の将来のサービスであれば当該会費への充当月に収益認識することになります。

 

(ライセンスの供与)

ライセンスの内容及びその後の当該無形資産への関与度合いに応じて、供与した際の一時の収益とするか、一定期間の収益とするか区分されます。

 

(買戻契約)

販売したものをその販売時点で事後的に買い戻すことを約束している場合があります。その場合は、販売価格と買戻し価格の大小関係で2種類の会計処理に分かれます。

 

・販売価格>買戻し価格

この場合は売った値段よりも安価で買い戻すことから、差額はその期間に当該物品をリースしたものと考えてリース取引として処理することになります。

 

・販売価格<買戻し価格

後で高く買戻すので差額はその期間の資金融通による利息と考えて金融取引として処理します。

 

次回は、例外規定である重要性に関する代替的な取り扱いについて解説します。

 

 

収益認識基準についてお困りごとがあれば、info@sousei-audit.or.jpまでご連絡ください。担当者(大高)から直接ご連絡させて頂きます。