リース会計基準の改正のゆくえ

皆様こんにちは。そうせい監査法人の大高と申します。今回からかんたん!解説シリーズ第2弾としてリース会計についてわかりやすく解説していきます。リース会計はご存知の通りIFRSにおいて会計基準の改訂が行われ考え方が大きく変更されました。当然この影響は我が国会計基準にも及ぶことになります。このため、現在の会計基準のおさらいとともに我が国におけるリース会計基準改正の動向について、収益認識基準のように「かんたん!」「わかりやすく」をモットーに最新情報を提供していきますのでよろしくお願いいたします。。

 

1回はリース会計基準改正のゆくえについて説明していきます。

 

我が国の会計基準はIFRS等の国際的な会計基準とそん色ないレベルにするために海外の会計基準の改正に歩調を合わせて開発を行っています。収益認識基準はご存知の通りIFRS15号「顧客との契約から生じる収益」に対応して開発されました。IFRSは次の会計基準としてIFRS16号「リース」を20161月に公表し、20191月から適用されることになりました。これを受けて日本でも会計基準設定主体である企業会計基準委員会(ASBJ)において20186月から検討が開始されることとなりました。なお、ASBJでは当該IFRS16号を受けて日本のリース会計基準の改訂を行うかどうかの検討を行っている段階ですのでIFRS16号と同じ会計基準が導入されることが確定しているわけではないのでご注意ください。。

 

IFRS16号の特徴)

このIFRS16号の特徴を従来の会計基準と比較すると、2つの特徴があります。

1点目は、適用範囲の拡大です。リースを「資産を使用する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する契約」と定義しました。これにより従来はリース会計基準の適用がなされていなかった契約(例:不動産賃貸借契約、データセンター利用契約)についても適用対象となる可能性が高いといわれています。

 

2点目は、会計処理の単一化です。従来はファイナンス・リースについてはオンバランス処理する一方で、オペレーティング・リースについてはオフバランス処理とリース契約によって2つの会計処理がとられていました。しかし、IFRS16号ではすべてのリースについてその使用する権利をオンバランスするという処理が採用されました。これにより従来オフバランス処理であったリース契約がオンバランスされる可能性があります。

 

以上より、IFRS16号ではリース契約の範囲が拡大し全てオンバランス処理されることになることでBSの資産及び負債が両膨らみすることが予想されます。特に不動産の賃借やオペレーティング・リースの利用が多い業界(例:多店舗展開の小売業)は影響が大きいといえます。 

 

 

まだ状況は流動的ですので今後もリース会計基準の動向をお伝えしていきます。