第13回 リベートの処理方法 ~顧客に支払われる対価(設例14)~

みなさんこんにちは!本日も収益認識基準かんたん!解説にお付き合いいただきありがとうございます。なるべくシンプルにわかりやすく解説していきます。

 

今回は設例14「顧客に支払われる対価」について説明します。顧客からは代金を受け取ることが通常ですが、その取引に際して逆に顧客に対して支払いを行う場合があります。本事例では販売に際して顧客の改装費用を一部負担するという設例です。今回は、その処理について解説していきます。

 

 

1.前提条件

(1)A社は、B社に製品を1年間(X14~X23)販売する契約を締結した。当該契約上、期間内にB社は製品を10,000千円購入することと、取引開始日に当該製品陳列のためのB社における改装費用750千円(返金不要)を支払うことが記載されている。

(2)A社はX15月に製品を1,000千円販売した。

(3)改装費用は、製品陳列のためのものでA社は当該取引によりB社から受領する財又はサービスはないことから、収益認識基準第63項に基づき取引価格から減額することとした。

 

2.会計処理

(1)契約時点(X14)

(借方) 前払金   750    (貸方)  現金預金    750

→改装費用は取引価格から減額するため売上計上までは前払金として計上。

 

(2)製品販売時(X15)

(借方) 売掛金   1,000    (貸方)  前払金    75

                            売上高   925

→前払金取崩額は取引総額の比率で算定(1,000÷10,000×750)

→売上高は販売金額1,000千円から当該前払金を減額した金額となる。

 

3.解説

本事例は製品販売のために必要な顧客の改装費用負担分をどう処理するかというものでした。顧客から別途財又はサービスを受領するものでない場合は、売上高から減額することになります。なお、リベートやキャッシュバックも本事例に言う顧客に支払われる対価に該当する場合があります。従来は販促的な意味合いが強いとして販売費として処理している実務も見られることから、売上高や売上総利益へのインパクトがあるかもしれません。

なお、販売金額に応じて返金額が変動する場合はあわせて変動対価の検討(10~12回参照)も必要となりますのでご留意ください。

 

4.参考

収益認識基準第63

顧客に支払われる対価は、企業が顧客(あるいは顧客から企業の財又はサービスを購入する他の当事者)に対して支払う又は支払うと見込まれる現金の額や、顧客が企業(あるいは顧客から企業の財又はサービスを購入する他の当事者)に対する債務額に充当できるもの(例えば、クーポン)の額を含む。

顧客に支払われる対価は、顧客から受領する別個の財又はサービスと交換に支払われるものである場合を除き、取引価格から減額する。顧客に支払われる対価に変動対価が含まれる場合には、取引価格の見積りを第50 項から第54 項に従って行う。

 

 

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