第3回 IFRSリース基準(IFRS16)における借手の会計処理

皆様こんにちは。リース会計かんたん!解説第3回はIFRSリース基準における借手の会計処理について説明していきます。

 

IFRSにおけるリース基準は従来IAS17号「リース」が適用されていましたが、20191月より全面改訂されたIFRS16号「リース」が導入されることになっています。今回は借手の会計処理について、できるだけかんたんにわかりやすく解説していきます。

 

1.使用権資産の計上

借手はリースの定義に該当するものについては当該リース契約をオンバランスすることになります。資産として借方計上されるものを「使用権資産」と呼びます。一定期間特定の資産を使用する権利であることからこのような名前がついています。

使用権資産はこの後説明するリース負債と両建て計上されることになり、その計上金額はリース負債と同額となります。但し、リース開始以前に前払したリース料がある場合やいわゆる資産除去債務がある場合はリース負債に当該金額を加算したものを計上します。

 

2.リース負債の計上

リース負債は従来の日本基準と同様にリース料の割引現在価値を計上します。リース料総額をリースの計算利子率(不明な場合は借手の追加借入利子率)で現在価値に割引計算したものです。

なお、リース料総額には、フリーレントやキャッシュバック等で貸手から受けとったもの(リース・インセンティブと呼びます)がある場合はそれを控除します。

また、変動リース料については物価指数等に基づくスライド条項等で実質的に支払が不可避であるものは上記リース料総額に含める一方で、売上高歩合賃料等で発生するかどうか不明なリース料については含めることができません。

 

3.使用権資産の償却

使用権資産は通常の有形固定資産と同様に定額法等により減価償却を行っていきます。償却期間は当該資産の耐用年数とリース期間の短い方になります。当然価値が毀損している場合は減損会計の対象となります。

なお、使用権資産が投資不動産に該当する場合や有形固定資産でも再評価モデルを選択適用した場合は使用権資産を公正価値で評価することになります(変動額は状況により損益若しくはその他の包括利益として計上)

 

4.リース負債支払時の処理

こちらは日本基準と同様にリース債務残高に割引率を乗じた支払利息を費用として計上した上で支払額との差額をリース負債の元本返済とする処理になります。

 

 

次回は例外的な処理について解説します。