2019年4月からの会計監査人設置基準の引き下げは延期になりました

 

注目されていた、2019年4月以降開始会計年度に予定されていた、社会福祉法人の会計監査の設置義務対象基準の引き下げについて、11月2日の厚生労働省から事務連絡が公表されました。

「社会福祉法等の一部を改正する法律」(平成28年法律第21号)が20163月に成立し、「収益30億円超または負債60億円超」の社会福祉法人は、20174月から会計監査人の設置が義務付けられました。また、 「社会福祉法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等及び経過措置に関する政令等の公布について(通知)」(社援発1111第2号、平成281111日)では、法定監査の導入の対象範囲を段階的に引下げる予定()とし、段階施行の具体的な時期及び基準については2017年度以降の会計監査の実施状況等を踏まえ、必要に応じて見直しを検討するとされています。

(※)社会福祉法人の法定監査義務化の対象範囲拡大の当初の予定

20194月以降に開始する会計年度から「収益20億円超または負債40億円超」の社会福祉法人、2021年度以降に開始する会計年度からは「収益10億円超または負債20億円超」の社会福祉法人に対して、法定監査の導入が検討されていました。

 

 厚生労働省では、「社会福祉法人における会計監査人に係る調査と平成31年4月の引下げ延期について(周知)」(事務連絡 平成3011月2日)において、会計監査人の設置に向けて取組みを進め、円滑に導入が可能と見込まれる法人は、積極的に会計監査人を設置するよう表明するとともに、今後の会計監査人の設置を円滑に進めていくために、会計監査実施による効果や課題等について調査を実施する旨を公表しました。あわせて、法人の会計監査導入の為の準備期間等を考慮し、2020年3月期(20194月開始の会計年度)の対象範囲の引下げを行わないことを表明しました。

 調査は、以下の2段階で実施されます。

2017年以降の会計監査を実施したすべての社会福祉法人(約400法人)を対象とした調査(第一次調査)

②収益10億円を越える法人または負債20億円を越える法人(約1,700法人)と対象とした調査(第二次調査)

 これらの調査結果を踏まえて、今後の社会福祉法人の法定監査の対象範囲の拡大方針が再検討される予定です。