第12回 IFRSとのちがい

今回も難しい収益認識基準をわかりやすく、かんたんに解説します。今回は番外編第2弾としてIFRSとのちがいを解説します。

 

1.概要

IFRSにおける収益認識基準はIFRS15号「顧客との契約から生じる収益」となります。ご存知の通り我が国の収益認識基準はこれをベースに作られていますので、基本的な事項に違いはありません。ただ、いくつかの点についてちがいが生じています。今回はその違いをいくつかわかりやすく解説していきたいと思います。

 

2.容認規程

日本基準においては、「重要性等に関する代替的な取扱い」という簡便な処理を容認する規定が11件設けられています。例えば国内取引であれば出荷基準が引き続き認められるといったものです。一方でIFRSにはそのような規定は一切設けられていません。但しIFRSにも一般的な重要性の概念はあるのでそれを用いれば結果は近似してくるかもしれません。

 

3.契約獲得コスト

IFRSには契約獲得のために直接要したコストがあった場合は、それが売上金等により回収が見込まれる場合には資産計上するという規定があります。ここで契約コストとは、例えば営業マンへ契約獲得時に支払う奨励金や契約内容を検討した弁護士等の専門家報酬があげられます。

資産計上した契約獲得コストは該当する売上の計上にあわせて費用化することになります。

 

本規定は日本の収益認識基準には一切の記載がありません。これは、棚卸資産や固定資産等におけるコストの資産化等の定めがIFRS の体系とは異なるため、ここだけ取り入れてしまうと他の基準と整合性がとれなくなるためといわれています。